「三相200Vの配線取り出しは違法なのか?」という疑問の核心は、主に電力会社との電気供給約款違反と電気設備技術基準への適合義務の2点に集約されます。
一般的に、三相200Vは「低圧電力(いわゆる動力契約)」として供給されており、モーターや大型業務用コンプレッサーなどを動かすことを前提に、基本料金が高く電力量料金単価が割安に設定されています。これに対し、照明器具や家庭用エアコン、IHクッキングヒーターなどの一般家電は「従量電灯(単相)」の枠組みで使用することが契約上定められています。
動力契約で引き込んだ電源から勝手に単相を取り出して電灯・家電機器に使用する行為は、電力会社から見れば「割安な電気を目的外利用して料金を不正に免れた」と判断されます。実際に東京電力などの大手電力会社では、無断で動力から電灯用途へ電力を流用した事例に対し、正規料金との差額に加えて2倍〜3倍相当の違約金を請求した経緯が多数記録されています。遡及請求が数年分に及べば、数百万円規模のペナルティが課されるケースも珍しくありません。
さらに、電気工事士法に基づき、分電盤内部の配線変更や専用回路の増設には第二種電気工事士以上の国家資格が必須です。無資格者がDIY感覚で配線を分岐させる行為は法令違反であり、3か月以下の懲役または3万円以下の罰金が科される刑事罰の対象となります。