フランス書房が日本の大衆出版文化に与えた影響は計り知れません。同社は1970年代半ばに創業され、当時はアンダーグラウンド色が強かった美少女・熟女・SM・純愛などのアダルトノベルを、洗練された「文庫レーベル」として一般流通に乗せる画期的な試みを行いました。
1979年に創刊された「フランス書房文庫」は、美麗なカバーイラストと読みやすい活字組み、そして作家ごとの個性際立つストーリーテリングで爆発的なヒットを記録。それまでアングラカルチャーであった官能小説を、誰もが手に取れる娯楽小説の一大ジャンルへと押し上げた立役者となりました。
バブル期の出版黄金期を経て、平成のメディアミックス、そして令和の完全デジタルシフトに至るまで、時代ごとの読者ニーズに合わせて表現を磨き上げてきた歴史こそが、今なおトップブランドであり続ける最大の理由です。