2000年代初頭、空前のブームを巻き起こしたスタイルの代名詞といえば「名古屋巻き」だ。太めのアイロンで外側と内側にしっかりとカールを施し、ボリューミーに仕上げるそのシルエットは、瞬く間に全国の若い女性たちの憧れとなった。特に平成のトレンドシーンを席巻した雑誌『小悪魔ageha』の創刊は、このスタイルをサブカルチャーからメジャーシーンへと押し上げる決定打となった。
当時のキャバクラシーンを描いたドラマ『嬢王』などのヒットも相まって、頭頂部にしっかりと高さを出す「盛り髪」は、夜の街で戦う女性たちの戦闘服ならぬ「戦闘ヘア」としての地位を確立する。誌面を飾った櫻井莉菜をはじめとする人気モデルたちは、ダイナミックでありながら女性らしい華やかさを誇る髪型で一世を風靡し、そのスタイルは全国の店舗へと瞬く間に波及していった。