高倉健さんの死後、親族や古くからの関係者が最もショックを受けたのは、「訃報すら事後報告だった」という冷徹な事実でした。健さんの実妹や甥をはじめとする血縁者は、密葬が執り行われ、遺骨が荼毘に付された後に初めて訃報を知らされたと激白しています。
さらに火種を大きくしたのが、遺産管理を巡る小田氏の迅速すぎる行動でした。
- 世田谷の豪邸解体:ファンや親族から「記念館として残してほしい」と熱望されていた大豪邸が、逝去から間もなく重機によって更地にされ、売却されたこと。
- 愛車や私物の処分:健さんが大切に乗っていたポルシェなどの愛車やコレクションが次々と手放されたこと。
- 遺骨の散骨と墓所の不在:遺骨は生前の本人の強い遺志に基づき「海に散骨した」と説明され、親族が手を合わせる従来型の墓所が建立されなかったこと。
親族側は「健さんの思い出を踏みにじる行為」「あまりに身勝手な振る舞い」とメディアを通じて猛反発し、週刊誌を巻き込んだ大論争へと発展しました。対する小田氏側は、「すべては健さん本人が生前に書き残したメモや遺言通りであり、スターの私物を散逸させず、形を残さない引き際を望んだ故人の美学を実行したまで」と一貫して主張。双方の主張は平行線をたどり、現在に至るまで埋まらない深い溝を残しています。