美しいデザインを作る前に、印刷用データとしての物理的な規格をクリアしなければなりません。Web用の画像と紙の印刷物では、求められるデータ形式が根本から異なります。
まず押さえるべきは、カラー表紙の解像度は350dpiが業界標準(モノクロ表紙の場合は600dpiまたは1200dpi)である点です。Web用の72dpiで作成してしまうと、印刷した際に輪郭がボケてモザイク状のジャギーが発生します。
さらに重要なのが「塗り足し」と「背幅」の計算です。製本時に紙を断裁する際、わずかなズレが生じても白いフチが出ないよう、仕上がりサイズ(B5やA5)の外側に上下左右3mm〜5mmの塗り足しを含めたキャンバスサイズを用意する必要があります。
背幅(本の背表紙の厚み)は、本文のページ数と使用する用紙の厚みによってミリ単位で変動します。目分量で作ると背表紙が表や裏にズレてしまうため、各印刷所が公式サイトで提供している「背幅計算ツール」にページ数と用紙銘柄を入力し、算出された数値をそのまま原稿データに反映させるのが鉄則です。