ゴルフ用語には「バーディー(小鳥)」「イーグル(鷲)」「アルバトロス(アホウドリ)」と、なぜか鳥にまつわる名前が連続して採用されています。その発端となったのがバーディーです。なぜ規定打数より1打良いスコアを鳥に例えるようになったのでしょうか。
全米ゴルフ協会(USGA)の歴史アーカイブや現地の公式記録によると、その起源は1899年にアメリカ・ニュージャージー州のアトランティックシティ・カントリークラブで行われたあるマッチプレーに遡ります。
当時、アメリカのアマチュアゴルファーであったアブナー・スミス(Abner Smith)氏が、パー4のホールで放った第2打がピンそば数十センチにピタリと止まる神がかり的なスーパーショットを見せました。その際、スミス氏は興奮のあまり次のように叫んだと記録されています。
「That was a bird of a shot!(今のは鳥のように素晴らしいショットだ!)」
19世紀末のアメリカ英語のスラングにおいて、「Bird(バード)」という単語は「素晴らしいもの」「卓越したもの」「最高にクールなこと」を意味する慣用表現として広く使われていました。同伴競技者たちは「もし次のパットを入れて規定打数より1打少なくホールアウトできたら、賭け金を倍払おう」と提案。スミス氏が見事にパットを沈めたことから、1打少ないスコアを親しみを込めて「Birdie(小鳥ちゃん)」と呼ぶ文化が誕生しました。
このアトランティックシティで生まれた呼称が瞬く間に全米、そして世界中のゴルファーへと波及し、のちに「1打少ないのが小鳥なら、さらに優れた2打少ないスコアはより雄大な鷲(イーグル)」「3打少ない奇跡はめったに見られないアホウドリ(アルバトロス)」と発展していったのです。