国家間の外交において、儀礼の華やかさは国際社会に向けたメッセージそのものです。国賓として来日する場合、皇居・宮殿での歓迎行事から始まり、夜には正装(燕尾服やイブニングドレス)を着用した宮中晩餐会が催されます。天皇皇后両陛下が主催される晩餐会では、伝統的なフランス料理と最高峰のワインが振る舞われ、両国の友好関係を象徴する文化交流の場となります。
一方、公式実務訪問賓客などの場合、天皇陛下との公式なご会見(御引見)は行われるものの、宮中晩餐会の代わりに内閣総理大臣主催の夕食会が迎賓館赤坂離宮や首相官邸で開催されるケースが一般的です。メニュー構成も、相手国の宗教的配慮や嗜好に柔軟に合わせた創作料理が提供されるなど、機動的なおもてなしが行われます。
こうした外交儀礼にかかる費用は、外務省の「賓客接遇費」や宮内庁予算から支出されます。国賓の受け入れには数千万円規模の公費が投じられますが、公式実務訪問では儀仗兵の動員規模や随員の公費負担人数が厳密にコントロールされ、コストパフォーマンスと外交成果のバランスが図られています。