ボクサー命懸けの「水抜き」/過酷な減量と体重超過の闇を追う

ボクサー命懸けの「水抜き」/過酷な減量と体重超過の闇を追う

ボクサー命懸けの「水抜き」/過酷な減量と体重超過の闇を追うの見逃せないポイントを徹底的にカバーしました。

スポーツ医学の専門家たちが最も恐れているのは、十分な水分復元が行われないままリングに上がるリスクだ。計量から試合までの24〜30時間でどれほど水分を摂取しても、細胞レベルでの完全な脱水症状が回復するには48時間以上を要すると言われている。

脱水状態のまま相手の強烈なカウンターパンチを被弾した場合、脳に加わる回転加速度は通常時の数倍に跳ね上がる。不意の一撃を受けた瞬間、クッションを失った脳は頭蓋骨の内側に激しく衝突する。これが一発KOだけでなく、後遺症や最悪の事故につながる最大の要因なのだ。安全面での科学的データの蓄積は、従来の「気合と根性」による減量法への強い警告となっている。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。