阿木燿子(本名・木村広子)のストーリーは、1960年代後半の明治大学から始まる。
当時のキャンパスは、学生運動の嵐と熱いロックサウンドが入り混じる独特の熱気につつまれていた。そこで出会ったのが、後に夫となり生涯のビジネスパートナーとなる宇崎竜童だ。ふたりの出会いは衝撃的であり、互いの才能を刺激し合う唯一無二の関係がここから始まった。
当時の彼女を知る関係者は、「ただそこに立っているだけで周囲の空気が変わるような、静かながらも圧倒的な華があった」と振り返る。文学への深い造詣と、音楽への鋭い感性。すでにこの頃から、彼女の中に眠る類まれな作詞家としての才能は静かに開花する時を待っていた。