映画の撮影現場において、主役の俳優は往々にして王様のように振る舞う。しかし、キアヌの現場での態度は全く異なる。彼は毎朝、アシスタントや清掃スタッフを含む全員に挨拶をし、名前を覚える。重い機材を運ぶスタッフがいれば、黙って手を貸す。
ある映画の撮影中、家族の病気で経済的に困窮していた大道具スタッフの存在を知ったキアヌは、彼に個人的に巨額のボーナスを支払ったという。しかも、それを決して公表しなかった。後になってそのスタッフが感謝の言葉を漏らしたことで、ようやく世間に知れ渡ったのだ。彼の善行は常に、カメラの回っていない暗闇で行われる。