2000年代半ばから2010年代初頭にかけて、日本の演芸シーンには新しい風が吹いていた。プロダクション人力舎に所属していた高橋健一と今野浩喜によるコンビ「キングオブコメディ」は、その筆頭格として絶大な人気を誇った。
彼らの真骨頂は、日常のズレや狂気を鮮やかに切り取った極上のコントだ。『エンタの神様』などの人気番組で全国的な知名度を獲得すると、独特の緊張感と笑いが同居するスタイルで若者を中心に熱狂的な支持を集めた。そして2010年、彼らはついに『キングオブコント』で王座を獲得。名実ともにコント界の頂点へと上り詰めたのである。