「孤独死は独居の高齢者特有の問題である」という認識は、現場データに照らし合わせると明白な誤解です。東京都監察医務院などの公表資料を検証すると、現役世代である40代〜50代の単身層においても居室内急死は頻繁に発生しています。
特にテレワークの普及以降、運動不足や食生活の乱れによる慢性便秘、偏った水分補給、高血圧の未治療放置を抱える中年層が増加しています。「自分はまだ若いから大丈夫」と過信し、暖房機器を設置していない極寒のトイレで力んだ結果、脳血管障害を起こして倒れる事例は珍しくありません。
ネット上の情報では「換気扇を回しておけば臭いで早期に気づいてもらえる」という言説も見受けられますが、換気ダクトの位置によっては臭気が上空へ逃げ、廊下側に漏れ出すまでに数週間を要することがあります。密室性の高い現代住宅ほど、嗅覚による早期発見には限界があるのが実態です。