『女の駅』が演歌史に刻んだ最大の功績は、大月みやこという不世出の歌姫を国民的スターへと押し上げた点にあります。発売翌年の1986年、本作は有線放送のリクエストランキングを駆け上がり、第28回日本レコード大賞で金賞を受賞。そして同年暮れ、デビュー22年目にして『第37回NHK紅白歌合戦』への初出場という悲願を成し遂げました。
当時の特番インタビューで大月は「もう歌をやめようと何度も思い詰めた夜があった。でも、この歌が私を本当の歌手にしてくれた」と涙ながらに語っています。このブレイクを皮切りに、1992年には『白い海峡』で第34回日本レコード大賞の頂点に輝くなど、名実ともにトップ歌手の座を不動のものにしました。
2026年現在、傘寿(80歳)の節目を迎えた大月みやこですが、そのバイタリティと舞台表現力は衰えを知りません。公式発表のスケジュールでも定期的な劇場コンサートやディナーショーを精力的に消化。円熟味を増した艶やかな声で『女の駅』のサビを響かせると、客席から割れんばかりの拍手が沸き起こる光景が今も各地で見られます。