この美術館の名を世界に知らしめた最大の立役者が、創設者でありガラス工芸家の神谷勝氏の手によって生み出された巨大万華鏡「スフィア」だ。2000年にギネス世界記録に世界最大の万華鏡として認定されたこの作品は、もはや単なる鑑賞物ではない。人がその内部へと歩みを進めることで完成する、究極の体感型アートである。
スフィアの内部に一歩足を踏み入れると、頭上から足元まで全方位を映し出す鏡の部屋が広がる。モチーフが刻々と形を変え、無限に増殖していく視覚体験は、数学的な計算と芸術的感性が融合したオプティカルアートの真骨頂だ。浮遊感すら覚える光の奔流の中に立つと、自分がどこにいるのかさえ忘れてしまうほどの衝撃に包まれる。