家族や職場など身近な人間が異変に気づくためには、特有の行動変化を把握しておくことが重要です。代表的な覚醒剤使用者の特徴として、以下のような兆候が頻繁に観察されます。
生活面では、何日も寝ずに活動したかと思えば急に何十時間も眠り続けるなど、極端な生活リズムの乱れが生じます。さらに覚醒剤依存症の兆候が進むと、些細な物音に怯える、カーテンを閉め切って外を過剰に警戒する、盗聴器や監視カメラが仕掛けられていると主張するなど、強い猜疑心や被害妄想が現れます。
薬の効果が切れた際に訪れる覚醒剤離脱症状(クラッシュ)では、強烈な倦怠感、激しい抑うつ、耐えがたい不安感に襲われ、それらを打ち消すために再び薬物を求める悪循環に陥ります。末期には「皮膚の下を無数の虫が這い回っている」と感じて全身を掻きむしる幻触(蟻走感)や、幻聴に支配されて自傷他害に及ぶ極めて危険な状態へと発展します。