日本における障害者の性支援を語る上で欠かせない存在が、一般社団法人ホワイトハンズです。かつて男性障害者向けの射精介助事業を組織的に展開し、社会的な議論の火付け役となりました。
ホワイトハンズの現在と活動内容は、直接的な介助派遣事業から大きく舵を切り、当事者や家族への相談支援、性教育プログラムの提供、研究・政策提言活動が中心となっています。直接的なサービス提供のみでは根本的な解決に至らないという現場の実感を背景に、社会全体の意識改革と制度設計へのアプローチを強化しています。
国連の障害者権利条約でも示されている通り、障害者の性の権利と福祉の課題は、個人の尊厳を守るための基本的人権として位置づけられつつあります。性を単なる「恥ずべき欲求」として切り捨てるのではなく、生きる権利(クオリティ・オブ・ライフ)の不可欠な要素として社会が包摂できるかが問われています。