死滅回游の仙台結界において、乙骨憂太は一般人の保護と400点獲得という極めて過酷な単独任務を背負っていました。ドルゥヴ・ラクダワラ、黒沐死(くろうるし)を立て続けに撃破した乙骨の前に立ちはだかったのが、並み居る泳者(プレイヤー)の中でも頭抜けた実力を持つ石流龍と烏鷺亨子です。
第177話の戦況は、まさに息をのむ「三つ巴の戦い」でした。乙骨は両名からの連続攻撃に晒され、反転術式による肉体修復を繰り返したことで、膨大を誇る呪力総量にも明確な底が見え始めます。生身の呪力強化と体術のみで押し切るプランが限界に達した瞬間、乙骨は左手薬指の指輪を意識し、「おいで リカ」と静かに呟きました。
この決断の引き金となったのは、過去の呪術全盛期を生き抜いた手猛者2人の圧倒的な火力と特異な術式です。乙骨は自身の呪力枯渇を防ぐと同時に、格納された多彩なコピー術式を展開できる「5分間のリミットブレイク状態」へ突入することを選択したのです。