物語のクライマックスにおける核心は、「潤子のニューヨーク移住の夢」と「由緒ある寺院の嫁としての責務」という、決して両立し得ない二者択一の葛藤でした。
第9話から最終話にかけて、高嶺の祖母・ひばりからの過酷な花嫁修行と執拗な嫌がらせに直面した潤子は、高嶺の将来を案じ、自ら身を引く決断を下します。高嶺もまた、潤子の生き生きとした笑顔を奪い、夢を諦めさせてまで寺に縛り付けることに苦悩し、涙を呑んで「もうあなたに会うことはできません」と別れを告げます。
しかし、最終回では事態が劇的に好転します。高嶺が身を挺して寺を守り抜いたこと、そして潤子が高嶺の存在によってどれほど前向きに変われたかを目の当たりにしたひばりは、遂に頑なな態度を軟化させ、二人の関係を認めます。
そして迎える伝説のラストシーン。クリスマスイブの夜、潤子が勤める英会話スクールの前に突如として現れたのは、いつもの袈裟姿ではなく、スタイリッシュな黒のスーツ姿に身を包んだ高嶺でした。巨大なクリスマスツリーの下、高嶺は潤子に向かってまっすぐに言葉を紡ぎます。
「あなたの夢を応援します。ニューヨークへ行ってください。そして、私の妻になってください」
大きな花束と婚約指輪を差し出し、潤子のキャリアを尊重した上でプロポーズを果たす高嶺。降りしきる雪の中、二人が交わした情熱的なキスシーンとともに流れるback numberの主題歌「クリスマスソング」は、平成のテレビドラマ史に残る珠玉の名場面として語り継がれています。