本作のアクションとビジュアルを語る上で欠かせないのが、ハリウッド大作を多数手掛けるScanline VFXをはじめとするグローバルチームの参画です。月川翔監督とアクション監督の大内貴仁氏が目指したのは、「日本刀や素手のアクションと最先端CGの完全なる融合」でした。
特に制作陣の並々ならぬこだわりが注がれたのが、戸愚呂弟の肩に乗る「戸愚呂兄」の描写です。従来の手法であれば完全なフルCGで処理されることが多い場面ですが、本作では滝藤賢一さん本人の顔の表情筋の動きをボリュメトリックキャプチャ(3Dスキャン撮影)で全方位から詳細に記録。綾野剛さんの首元にデジタル配置することで、生身の人間の生々しい皮膚感と怪異のグロテスクさを両立させました。
また、町田啓太さん演じるコエンマの演出も大きな挑戦でした。原作の「おしゃぶりをくわえた幼児姿」をそのまま実写化するとリアリティラインが崩れる恐れがあったため、大人の姿のままおしゃぶりをくわえ、霊界執務室での威厳とシュールなコメディ感を共存させるという絶妙な演出プランが採用されました。この判断が功を奏し、町田さんの端正なルックスとのギャップがSNS上で大バズりする結果となりました。