「ランニングを続けると足が太くなるのではないか」という懸念を持つ方は少なくありません。しかし、筋肉の生理学的な観点から見ると、長距離ランニングによって脚が太くなる可能性は極めて低いのが実情です。
筋肉には瞬間的なパワーを出す「速筋(太くなりやすい)」と、持久力を司る「遅筋(太くなりにくい)」の2種類が存在します。5キロを走り切るような有酸素運動で使われるのは主に遅筋であるため、マラソン選手のように細く引き締まった筋肉がつきます。それでも脚が太くなったと感じる場合、以下の2つの理由が考えられます。
1つ目は、運動直後の筋疲労による一時的なパンプアップや水分貯留(むくみ)です。筋肉が修復される過程で水分を抱え込むため一時的に張って見えますが、十分な休養とストレッチを行うことで数日から数週間で引き締まります。
2つ目は、前ももやふくらはぎに過度な負担がかかるフォームの乱れです。かかとから強く着地したり、前傾姿勢が崩れていたりすると、太ももの前側ばかりを使いすぎて筋肉の張りを生みます。骨盤を立てて体幹で走る意識を持ち、お尻や裏もも(ハムストリングス)を使う走りを意識することで、無駄な脚の太さを防ぐことができます。