近年、NetflixやAmazon Prime Videoなどの動画配信サービスにおいて昭和の文芸映画やサスペンス群が世界規模でアーカイブ化されたことを契機に、作品を取り巻く文脈は劇的な変化を遂げた。映像と音楽が相互に触発し合い、海外の若年層リスナーの間でも「ジャパニーズ・ゴシック」とも呼ぶべき独自の美学として受容されている。
従来の演歌という狭いジャンル区分に縛られていた楽曲は、ストリーミングエコノミーの進展によって純粋なサイコスリラー音楽としても再定義された。旧来の音楽産業の枠組みを軽々と飛び越え、ボーダーレスな名作として息を吹き返しているのだ。