王水の作り方と仕組み|金や白金を溶かす科学の秘密と危険性

王水の作り方と仕組み|金や白金を溶かす科学の秘密と危険性

王水の作り方と仕組み|金や白金を溶かす科学の秘密と危険性の全体像を詳しく解説してご紹介します。

ネット上やフィクション作品では王水に関して誇張や誤った認識が散見されます。代表的な誤解を是正します。

誤解1:王水は「あらゆる金属や物質を溶かす万能液」である?

これは明確な誤りです。例えば銀(Ag)は王水に浸すと、表面に水に極めて溶けにくい塩化銀(AgCl)の不溶性被膜(不動態膜)を形成するため、内部まで溶け進みません。

また、タンタル(Ta)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)などの超高耐食性金属や、テフロン(PTFE)、ガラスなどの素材も王水に対して極めて高い耐性を誇り、侵食されません。

誤解2:一度作った王水は長期間保存して使い回せる?

王水は保存が一切効かない試薬です。調合した瞬間から塩化ニトロシルと塩素ガスを放出し続け、時間とともに自己分解が進みます。室温では数時間から数日で著しく酸化力を失うため、実験や製造現場では必ず「用時調製(使う直前に必要な分だけ調合)」が行われます。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。