では、かつての「ブサイクいじり」が衰退した現在、日本のお笑い界では何が新たな評価基準となっているのか。答えは極めて明快だ。純粋なクリエイティビティと、演者としての圧倒的な技量である。
かつてのように「外見のインパクト」だけで消費される枠は完全に消滅した。現在のバラエティ番組やステージで求められるのは、独自の着眼点、場を掌握するトークの瞬発力、そして人間的な奥行きだ。視聴者はもう、誰かが蔑まれる姿を見て笑いたくはない。自らの個性や生き様を誇り高く表現し、日常の機微を鋭く切り取るパフォーマンスにこそ、惜しみない拍手を送る。評価の軸は「容姿の優劣」から「表現の強度」へと完全にシフトしたのだ。