かつての応援うちわといえば、黄色やピンクの蛍光紙にカッティングシートを重ねるのが王道だった。しかし、近年のコンサート会場で主流となっているのは、視認性を極限まで高めた立体構造だ。
文字を浮き立たせる多層構造のスチレンボード加工はもちろん、光の反射度合いを計算した特殊ホログラムやマット素材の使い分けが当たり前となった。自宅にカッティングマシンやレーザー加工機を所有する熱心なファンも珍しくなく、文字のフチ取りひとつにも0.5ミリ単位のこだわりが宿る。もはや手作りという言葉では収まりきらない「作品」が、客席のそこかしこで異彩を放っている。