「手元に無水エタノールしかない」「希釈して消毒用を作りたい」という場合は、正確な比率での調合が求められます。アルコールと水は分子間の引き合いにより、混ぜ合わせると体積がわずかに収縮(体積収縮現象)する特性があります。
家庭で手軽に適正濃度(約80vol%)を作るための黄金比率は以下の通りです。
- 無水エタノール:80mL
- 精製水(または水道水):20mL
無水エタノール4に対して、水1の割合で静かに混ぜ合わせます。水道水でも作成可能ですが、水道水に含まれるミネラルや塩素成分によって長期保管時に変質しやすくなるため、長持ちさせたい場合は薬局で手に入る精製水を使うのがベストです。なお、一度作った希釈液は密閉容器に保管し、1〜2ヶ月を目安に使い切るようにしてください。
なお、過去の品薄期には高濃度スピリッツ(ウォッカ等)を用いた代用が臨時措置として認められましたが、現在は全国のドラッグストアやECサイトで供給が完全に安定しています。飲用アルコールは不純物や微小な糖分を含んでいる場合があり、揮発後にベタつきが残る原因にもなるため、あえて代用品を探す実利的なメリットはありません。
【プロの結論】おすすめできる人・見送るべき人の特徴
消毒用エタノールを選ぶべき人:
- キッチン周りの衛生管理、包丁やまな板の除菌を手早く行いたい人
- 拭き跡を残さず、窓ガラスの油膜取りやスイッチ類の皮脂汚れを落としたい人
- 手指消毒と住居清掃をひとつの薬剤でシームレスに完結させたい人
消毒用エタノールを見送る(または次亜塩素酸ナトリウム等を検討する)べき人:
- 重度のアルコールアレルギーや極度の乾燥肌・手荒れを抱えている人
- 無垢材の木製家具や高級ワックス仕上げの床材が部屋の大部分を占めている人
- ノロウイルスなどのノンエンベロープウイルス対策を最優先に考えている人(※一般的なエタノール単体では抵抗力が強いため、酸性エタノール製剤や塩素系漂白剤の希釈液が適しています)