河上万斉を語る上で欠かせないのが、超売れっ子音楽プロデューサー「つんぽ」としての顔です。江戸のトップアイドルである寺門通(お通ちゃん)の楽曲を数多く手掛け、作中ではヒットチャートを席巻する天才クリエイターとして描かれています。
一見するとシリアスなテロリスト組織「鬼兵隊」のイメージと相反する設定ですが、万斉自身の思想と深く結びついています。万斉は人間の心情や生き様を「音」「リズム」「歌」として感知する独特の共感能力の持ち主です。寺門通の破天荒かつ生命力に満ちた歌声に惹かれ、楽曲提供を行っていた経緯があります。
劇中では、新八をはじめとする親衛隊が崇拝する音楽の生みの親が、実は指名手配中の凶悪犯「人斬り万斉」であるという皮肉な構図が描かれ、シリアスとコメディが絶妙に融合する『銀魂』らしい多面的な魅力を形作っていました。