ネット上で定期的に浮上する「服部平次は『なんやて工藤』と言っていない」という説ですが、結論から言えば原作およびアニメ本編で実際に発言しています。「言ってない説」が広まった最大の理由は、ネット上で日常的に乱発されているイメージに対して、公式媒体での発言頻度が予想以上に低いというギャップにあります。
原作漫画における服部平次のセリフを精査すると、「なんやて!?」という驚きの感嘆詞と、コナンに対する呼びかけである「工藤」は頻繁に登場します。しかし、この二つが完全に連結した「なんやて工藤」という一連のフレーズとして発せられた回数は、原作106巻時点の全編を通しても片手で数える程度(約3〜4回)にとどまります。アニメ版の登場回(第48話『外交官殺人事件』以降)においても、緊迫した推理シーンや事件の急展開で数回使われている程度であり、毎度のように繰り返しているわけではありません。
読者の記憶の中で「平次=なんやて工藤」と強く結びついているのは、単語単体のインパクトに加え、平次がコナンの正体(工藤新一)を知る数少ない理解者であり、二人きりの場面で「工藤」と名前を呼ぶシチュエーションが物語の山場に集中しているためです。