ソーケシュ製パンの根幹を成すのは、北海道産小麦、自家培養自然酵母、羊蹄山の名水、天日塩のみで仕込まれる重厚なソーケシュ製パンの薪窯パンです。ガス窯や電気オーブンでは決して出せない、薪の直火と蓄熱レンガが放つ強烈な遠赤外線によって、外皮(クラスト)は香ばしくしっかりと焼き締められ、内相(クラム)には驚くほどの瑞々しさと弾力が閉じ込められます。
なかでも絶対的な名作として名高いのがソーケシュ製パンのカンパーニュです。酸味は穏やかで、噛み締めるほどに野生味あふれる小麦の甘みと旨みがじわりと舌の上に広がります。皮のほろ苦いキャラメリゼ香が全体の輪郭を引き締め、薄くスライスしてバターやチーズと合わせるだけで、日常の食卓を一瞬で別次元へと押し上げます。また、素朴な生地にバターの芳醇な風味が幾重にも重なるクロワッサンや、道産チーズやドライフルーツを惜しみなく練り込んだ日替わりパンも極めて高い完成度を誇ります。
この力強いパンを受け止めるのが、妻が手掛けるトモエコーヒーの自家焙煎による珈琲です。選び抜かれた生豆を少量ずつ焙煎し、注文ごとに丁寧にドリップされます。深煎りのブレンドはどっしりとしたコクと透明感のある苦味が特徴で、香ばしいハードパンの油分や小麦の風味を心地よく包み込みます。甘みのあるペストリーには中煎りの華やかな酸味を合わせるなど、パンと珈琲が互いを引き立て合う計算し尽くされた調和を堪能できます。