日本相撲協会における宮城野親方の現在の立ち位置は、依然として繊細かつ複雑だ。偉大な功績を残した大横綱であると同時に、協会の組織改革やコンプライアンス遵守の象徴として厳しく監視される存在でもある。
だが、協会内部の評価が単なる批判一色でないことも事実だ。伝統を守りつつも新たなファン層を開拓してきた彼の発信力や企画力は、角界にとって捨てがたい魅力である。「懲罰期間を越えた先に、彼をどう活かすか」。これが現在の協会執行部が抱える本音だ。宮城野親方自身もまた、協会の理念に従順な姿勢を示しながら、自己改革の姿をアピールし続けている。