かつての駅ナカビジネスは、あらかじめ箱詰めされた銘菓を効率よく販売するスタイルが主流だった。しかし、その常識を根底から覆したのが「東京お菓子ランド」の誕生である。売り場の奥に調理設備を構え、フライヤーや専用オーブンから揚がりたて・焼きたてのお菓子を提供するライブキッチンスタイルは、東京駅を訪れる人々に鮮烈な印象を与えた。
開発を主導した東日本旅客鉄道株式会社と参画各社は、ただ商品を並べるのではなく「五感で楽しむお菓子テーマパーク」をコンセプトに掲げた。香ばしい油の匂い、目の前で仕上がっていく工程、そしてここでしか買えない限定スイーツの存在。この3要素が組み合わさることで、ターミナル駅の地下空間は連日行列の絶えない目的地へと変貌を遂げたのだ。