フスハーと呼ばれる書き言葉のアラビア語で、猫は「قط(Qitt)」と表記される。カタカナ表記ではキット(Qitt)に近い。オス猫を指す場合はキット(Qitt)、メス猫であれば末尾に女性形語尾を付けた「キッタ(Qittah)」と呼ぶのが文法上の基本だ。
いっぽう、日常会話のエジプト方言やシリア方言では「ビッス(Biss)」や「ヒッル(Hirr)」という愛称が親しまれている。子供が猫に呼びかけるときの愛くるしい擬音語が、そのまま地域の方言として定着した形だ。同じアラビア語圏でも、国や地域によって呼び方のニュアンスは驚くほど変化する。