昭和・平成の船旅を知る世代にとって、フェリーといえば「カーペット敷きの大部屋で雑魚寝」という記憶が根強く残っているかもしれません。しかし、現在の商船三井さんふらわあが提供する体験は、その既成概念を根本から覆すレベルに達しています。特に大阪〜別府航路に就航したさんふらわあくれないおよびさんふらわあむらさきは、内装デザインやアトリウムの吹き抜け空間、静粛性に至るまで、高級リゾートホテルに匹敵するクオリティを実現しました。
その一方で、利用者の間で鋭く指摘されているのがさんふらわあ個室のグレード格差です。現在の船内グレードは、大きく分けて以下の4層構造に分かれています。
- スイート / デラックス:専有バルコニー、専用バス・トイレ、冷蔵庫、大型液晶テレビを完備。洋上のプライベートリゾートとして完璧なプライバシーが確保されます。
- スーペリア:シャワー・トイレ付きの洋室・和洋室。ビジネスホテルの上位クラスに相当し、家族連れやカップルに最も支持される王道の選択肢です。
- プライベートシングル / ベッド(旧カプセル型):個人空間をカーテンやアコーディオンカーテンで仕切るタイプ。テレビやコンセントは確保されているものの、周囲の生活音や足音が筒抜けになるケースがあります。
- ツーリスト(大部屋型):最もリーズナブルな相部屋フロア。混雑時は隣席との距離が近く、防音性も皆無に等しいため、神経質な旅行者からは「全く眠れなかった」という厳しい評価が散見されます。
船内アンケートやSNS上のさんふらわあ評判を追跡すると、満足度を左右しているのは船そのものの性能ではなく、「どの部屋を予約したか」という選択の成否に直結していることが浮き彫りになっています。