レギュレーションの変遷とともに数々の禁止級伝説が猛威を振るうなか、なぜノーマルタイプのアルセウスがトップメタとして警戒され続けているのか。その最大の理由は、優先度+2から放たれるタイプ一致「しんそく」の圧倒的縛り性能にあります。
現在の禁止級環境は、黒馬バドレックスやミライドン、パオジアン、ハバタクカミといった「超高速・超火力」の特殊・物理アタッカーが跳梁跋扈するスピードインフレ状態にあります。どれほど素早さが高くても、先制技の優先度+2で上から叩き潰せるアルセウスの存在は、高速アタッカー主体の構築にとって構造的な脅威です。さらに補助技「つるぎのまい」を1度積むだけで、攻撃実数値は脅威の378(A特化時)相当まで跳ね上がります。
ここに第9世代固有のシステムである「テラスタル」が加わったことで、破壊力は完全にリミッターを解除されました。ノーマルテラスタルを切ることで、タイプ一致補正が1.5倍から2.0倍へと強化。ステルスロック等の定数ダメージがわずかに入った相手であれば、等倍はおろか多少の耐久を持つ伝説ポケモンすら一撃で消し去る決定力を手に入れたのです。このシンプルかつ絶対的なスイープ力こそが、ランクマッチ上位で「しんそく剣舞型アルセウス」が絶対的エースとして君臨し続ける核心的理由といえます。