現在、100円ショップ各社が展開するサポーターは、素材やターゲット層において明確な棲み分けを見せています。大創産業(DAISO)の公式通販サイトや大型店ラインナップを確認すると、ヘルスケア・介護カテゴリーにおいて「サポーター(膝用、パッド付、フリー)」(JANコード:4550480445953)など、クッション材を膝頭に配置した高付加価値モデルが投入されています。ガーデニングや雑巾がけなど、膝を直接床につく動作からの保護を意図した設計です。
対するセリア(Seria)は、繊維に消臭加工を施した薄手タイプや、アクリル混紡で保温性を重視したモデルを揃えており、長時間の日常生活における快適性に軸足を置いています。キャンドゥ(Can★Do)では通気性の高いメッシュ編みタイプが人気を博しています。
しかし、これら100均製品群とドラッグストアの定番である興和「バンテリンコーワサポーター」などの高額品(実売1,500円〜2,500円前後)を比較すると、明らかな工学的隔たりが浮き彫りになります。バンテリン膝サポーター違いの最たる要素は、「X字型テーピング構造」と「アンカー構造」にあります。バンテリンは部位ごとに編み組織のテンションを変え、お皿(膝蓋骨)を持ち上げるようにホールドしてブレを物理的に抑え込みます。
さらに高価格帯の医療用サポーター比較に踏み込むと、サイドに樹脂製スプリングボーンや金属ステーが内蔵され、側方への動揺を数ミリ単位でブロックする構造が採られています。素材原価が数十円の100均製品と、解剖学データに基づいて金型や立体多段編機で作られる医薬品・医療機器メーカー品とでは、目指す機能そのものが異なります。