今や現地へ足を運ばずとも、Google マップやストリートビューを利用すれば、世界中どこからでも田園調布の町並みを臨むことができる。しかし、正確な敷地境界や歴史的な所有の変遷を知る上で、専門家や熱心なファンが参照するのがゼンリン住宅地図だ。そこには、半世紀以上にわたってこの地を守り続けてきた歴史が記録されている。
田園調布の不動産価値は、単なる坪単価の高低にとどまらない。大正時代からの「理想的な住宅地」という都市計画思想に基づき、緑地協定や厳しい建築制限が維持されているからだ。長嶋邸が佇むエリアもまた、土地の格式と良好な住環境が強固に守られており、不動産としての資産価値だけでなく歴史的価値すら漂わせている。