西葛西駅を降りると、スパイスの香りがほのかに鼻をくすぐる。IT技術者とその家族を中心に数千人規模のインド人が暮らすこのエリアは、いまや単なるエスニック街の枠を超え、独特の都市文化を咲かせている。
「最初は言葉の壁や生活習慣の違いによる摩擦もありました。でも、今では地域の防災訓練にも大勢のインド出身者が参加しています」と、地元商店街の役員は語る。インターナショナルスクールの新設や、本格的なインド料理店と地元の居酒屋が並ぶ商店街は、異文化が当たり前に溶け込んだ日常を創り出した。
2026年の現在、この国際性はスタートアップ企業やIT関連事業の誘致という思わぬ副産物も生み出している。グローバルな人材が集積する強みを活かし、区内の産業振興に向けた新しいプロジェクトが動き出しているのだ。