1972年2月28日、強行突入が敢行された日の民放・NHKを合わせた総視聴率は89.7%という脅威的な数字を記録した。ほぼすべての国民が同じテレビ画面を注視していたと言っても過言ではない。
当時は「立って食べる」「歩きながら食べる」という行為自体がマナー違反とされていた時代だ。しかし、命がけで任務にあたる警官たちが屋外で立ったまま熱々の麺をすする姿は、視聴者に「格好いい」「新しい」という斬新な価値観を植え付けた。事件解決後、日清食品の工場には注文が殺到。卸業者からの電話が鳴りやまず、増産体制の構築に追われることになった。