運賃面において「新幹線と飛行機はどちらが安いのか」という疑問に対する明確な答えは、「予約するタイミング」と「付帯費用」に隠されています。新幹線と飛行機どっちが安い理由を紐解くと、航空券のダイナミックプライシングとJRの固定運賃制度の違いが鮮明に浮かび上がります。
航空便の場合、搭乗日の75日前や55日前の早期割引(ANAの「スーパーバリュー」やJALの「スペシャル」など)を押さえることができれば、片道1万円台前半で購入できるケースが存在します。しかし、搭乗日が近づくにつれて残席数が減少し、出発直前には片道3万5,000円を超える高額運賃へと跳ね上がります。さらに見落としてはならないのが、先述した広島空港リムジンバスの運賃(片道約1,450円)や都内から羽田までの電車代(約500円〜600円)です。これら前後アクセス費の約2,000円を加算すると、航空券単体の表示価格よりも総額は確実に膨らみます。
対する新幹線の強みは、手堅い割引制度の活用にあります。現在、JR東海・JR西日本が提供するネット予約サービス「スマートEX」および「エクスプレス予約」の割引メニューが非常に強力です。特にスマートEX早特割引を賢く活用すれば、通常約19,760円ののぞみ普通車指定席が劇的に引き下げられます。
- EX早特21ワイド:乗車日の21日前までの予約で、のぞみ普通車指定席が約15,000円前後までディスカウントされる最安水準のチケットです。
- EX早特7:乗車日の7日前までの予約で適用され、約16,000円台後半で利用可能です。
さらに見逃せないのが、JRの伝統的な制度である東京から広島 往復割引まとめのルールです。東京〜広島間の営業キロは821.2キロメートルであり、JRの規定である「片道601キロメートル以上」の条件を余裕でクリアしています。同一区間を新幹線で往復する場合、往復乗車券を同時購入することで、ゆき・かえりの「運賃(乗車券部分)」がそれぞれ1割引きとなります。特急券には割引が適用されないものの、往復で2,000円以上の確実な節約が可能です。
このように、出発直前や週末の突発的な移動であれば、価格高騰のない新幹線が圧倒的に有利となります。2か月以上前から旅程が確定している観光旅行であれば飛行機の早割が最安値の選択肢となり得ます。