歯茎の白いできもの「フィステル」の正体と放置の罠を徹底解説

歯茎の白いできもの「フィステル」の正体と放置の罠を徹底解説

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フィステル(Fistula)とは、医学用語で体内と体表、あるいは臓器同士をつなぐ「異常な管路」を指します。歯科領域では現在、学術的に「サイナストラクト(Sinus tract)」あるいは「歯性瘻孔(しせいろうこう)」と呼称されるのが一般的です。一見すると歯茎表面の単なる炎症や吹き出物のように映りますが、その実態は歯茎膿の出口です。

発生の引き金となるのは、重度の虫歯の放置や過去の神経治療後の再感染によって引き起こされる「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」です。歯の神経(歯髄)が死んで腐敗したり、以前に神経を抜いて薬剤を詰めた根管内に細菌が再侵入したりすると、細菌は歯根の先端(根尖部)から顎の骨の中へと侵食していきます。

骨の中で白血球と細菌が戦い、大量の膿(壊死組織や細菌の死骸)が生成されます。骨の内部は密閉された空間であるため、行き場を失った膿は周囲の歯槽骨を徐々に溶かしながら外側へと進路を広げ、最終的に歯茎の粘膜を突き破ってポチッとした小さな穴を形成します。これが、口腔内に姿を現すフィステルの正体です。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。