仕込み期間中に多くの人が直面するトラブルがカビの発生です。しかし、表面に現れる白い膜状の物質は「産膜酵母(さんまくこうぼ)」と呼ばれる酵母の一種であることが多く、無害です。風味が損なわれるのを防ぐため、スプーンなどで薄く削り取れば問題ありません。
もし青カビや黒カビが発生してしまった場合でも、味噌全体を捨てる必要はありません。カビの周囲1〜2cmほどをスプーンで深めに削り取り、露出した新しい表面に純度の高いホワイトリカー(焼酎)やアルコールスプレーを吹き付け、清潔な塩を薄く振る「塩蓋(しおぶた)」を施せばリカバリー可能です。
また、発酵ムラを解消し風味を均一にする作業が「天地返し」です。夏場(7月〜8月頃)に一度容器を開け、底の味噌と表面の味噌を清潔な手やヘラで上下入れ替えるようにしっかり混ぜ直します。内部に新鮮な酸素を送り込むことで酵母の働きが活性化し、よりコク深い味わいに仕上がります。なお、ジップロック仕込みの場合は袋の上から全体を揉みほぐすだけで十分な天地返し効果が得られます。