SNSや知恵袋などのコミュニティでは、「飲み会帰りにそのまま寝てしまい、起きたら目が開かない」「目の中でレンズが行方不明になった」というパニックの投稿が後を絶ちません。眼科クリニックの問診票でも、週明けの月曜日の朝に「レンズが張り付いて取れなくなった」「無理に外したら激痛が走った」と駆け込む患者が目立つのが現場の実態です。
なかでも頻繁に相談されるのが「レンズが目の裏側に入り込んで取れなくなった」という恐怖の訴えです。しかし、医学的な構造上、結膜はまぶたの裏側から眼球の手前で袋状に反転してつながっているため、レンズが目の裏側(頭蓋骨の奥)に入り込むことは構造上あり得ません。大半のケースでは、乾燥や睡眠中の無意識の眼球運動によって上まぶたの奥の窪み(上円蓋部)に丸まって折り畳まれているか、あるいは睡眠中に無意識に擦って布団の上に脱落しています。
もし上まぶたの奥に入り込んでしまった場合も、焦って指を奥まで突っ込んではいけません。上を向いた状態で下まぶたを引っ張り、ゆっくり下を向きながらまばたきを繰り返すか、たっぷりと人工涙液を点眼して眼球を上下左右にゆっくり回転させることで、レンズは自然と中央へ滑り出てきます。