重曹とは?万能粉の正体とクエン酸との違い・危険なNg例を徹底解説

重曹とは?万能粉の正体とクエン酸との違い・危険なNg例を徹底解説

重曹とは?万能粉の正体とクエン酸との違い・危険なNg例を徹底解説について知っておくべき 注意点を厳選して解説いたします。

ドラッグストアの医薬品コーナー、スーパーの製菓材料棚、ホームセンターの掃除用具売り場。これら3箇所に置かれている重曹は、化学式としては同じ「炭酸水素ナトリウム」ですが、製造基準と品質管理の厳格さにおいて越えられない壁が存在します。購入時にパッケージをよく確認しないと、思わぬ健康被害に直結します。

流通している重曹は、法律と公的規格により大きく3つのグレードに厳密にランク付けされています。

第1が「日本薬局方(薬用重曹)」です。厚生労働省が定める医薬品医療機器等法(旧薬事法)の厳格な基準をクリアした医薬品グレードであり、純度は99.0%以上に保たれています。胃酸過多に対する制酸薬や、人工透析の透析液調整剤として医療現場で使用されるもので、ヒ素や重金属の残留限度値が極めて厳しく制限されています。薬局の調剤窓口などで処方・販売されています。

第2が「食品添加物(食用重曹)」です。食品衛生法に基づき管理され、ベーキングパウダーの主原料、山菜のアク抜き、食肉を柔らかくする下処理用として認可された製品です。薬用重曹と食用重曹の純度スペックはほぼ同等(99.0%前後)ですが、医薬品としての認可プロセスを経ているかどうかの違いがあります。人が口に入れる調理目的で使用する場合、最低限この「食用(食品添加物表示)」グレードでなければなりません。

第3が「工業用重曹(掃除用)」です。家庭用洗剤や排水処理、工業用脱硫剤として製造されるもので、食品衛生法の対象外です。ここが重曹食用と工業用の違いにおける最も重大な境界線です。工業用は製造ラインにおける粉塵管理、包装資材の衛生基準、保管倉庫の管理が食品基準を満たしていません。わずか数パーセントの夾雑物(不純物)や微量金属が含まれている可能性があり、アレルギー症状や消化器障害を引き起こす恐れがあるため、「もったいないから掃除用をクッキーのふくらし粉に代用する」といった行為は厳禁です。

また、重曹デメリットと危険性として見落とされがちなのが、ナトリウム(塩分)の過剰摂取リスクです。炭酸水素ナトリウムの分子量において、ナトリウム成分は約27%を占めます。ネット上で散見される「重曹水を毎日飲むと健康になる」といった非科学的な言説を鵜呑みにして日常的に飲用すると、過剰な塩分負荷により高血圧症や心不全、腎機能障害を悪化させる深刻な臨床リスクを招くため、十分な警戒が求められます。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。