北朝鮮における「喜び組」の起源は、1970年代後半にまで遡ります。当時、後継者としての地位を固めつつあった金正日総書記が、父である金日成主席の健康管理と歓楽を目的に女性たちを集めたことが始まりとされています。その後、金正日自身が最高指導者へと上り詰める過程で、側近たちとの結束を強める「秘密宴会」の接待役として組織化が進められました。
組織の統括は、朝鮮労働党の中枢である「組織指導部幹部5課(通称・5課)」が担っています。一般的に「喜び組」と一括りにされますが、その内部は専門性に応じて明確に細分化されているのが実態です。
主な構成は、洗練された歌や西洋舞踏を披露する「歌舞組」、マッサージや理学療法を通じて指導者の疲労回復を図る「幸福組」、そして私的な給仕や酒席の歓談を支える「満足組」の3部門に大別されます。単なる性的奉仕の集団という皮相な見方にとどまらず、独裁者の心身をケアし、取り巻き幹部への下賜(褒賞)として機能する高度な政治的インフラとして設計されていました。