Q1:健康診断の胸部レントゲンが「異常なし」なら、肺気腫やCOPDの心配はありませんか?
A1:胸部レントゲンだけでは安心できません。一般的な単純X線検査では、肺胞の微細な破壊や初期の気道狭窄を捉えきれないケースが多々あります。確定診断には、息を吐き出す速度と量を測る「スパイロメトリー(肺機能検査)」や胸部高分解能CT検査が必要です。
Q2:禁煙しても一度壊れた肺胞は治らないのなら、今さら禁煙しても意味がありませんか?
A2:禁煙には決定的な意味があります。破壊された肺組織そのものは元に戻りませんが、禁煙した瞬間から肺機能(1秒量)の急激な年間低下速度は非喫煙者と同等の緩やかなカーブへと戻ります。禁煙を始める時期が早ければ早いほど、将来的に酸素吸入が必要になるリスクを回避できます。
Q3:肺気腫が悪化すると、最終的にどのような症状になりますか?
A3:末期になると、食事や会話、着替えといったごくわずかな日常動作でも強い息切れが生じます。呼吸仕事量の増大によってエネルギー消費が激しくなり、著しい体重減少(やせ)や骨格筋の萎縮が進行します。感染症を契機とした急性増悪が命に関わるリスクとなるため、インフルエンザや肺炎球菌ワクチンの定期接種が強く推奨されます。