美容医療のハードルが下がった一方で、現場の医師たちが警鐘を鳴らすリスクや誤解も見過ごせません。SNS上では「脂肪を取り除けば誰でも完璧に若返る」といった極端な言説が拡散されていますが、解剖学的な見地からは慎重な診断が不可欠です。
最も警戒すべき失敗例は、眼窩脂肪の過剰除去による「目の下の窪み(へこみ)」です。突出していた脂肪を取り除きすぎると、眼球下の骨のフチが露出してガイコツのようにくぼんでしまい、かえって影が深くなって老け込んでしまう事態を招きます。また、膨らみで張っていた皮膚が急激に縮むことで、ちりめんジワが目立つようになる二次的リスクも存在します。
クリニック選びにおいても、極端な安価設定で集客し、不要な高額オプションを強引に追加する手法が一部で問題視されています。「切らない手軽さ」ばかりを強調する宣伝文句に惑わされず、脂肪の突出度合いだけでなく皮膚の弾力や頬骨の位置まで立体的に診断できる形成外科・美容外科の専門医を見極める必要があります。