多忙を極めていた30代後半の1971年、黒柳さんは周囲の猛反対を押し切って単身ニューヨークへ留学を果たします。この約1年間の滞在こそが、彼女のビジュアルと感性をさらに先鋭化させる決定的な転機となりました。
現地の演劇学校で本場のレッスンを受けつつ、最先端のストリートカルチャーやモードファッションを吸収。ブロードウェイの劇場に通い詰め、自由で自立したニューヨーカーの生き方に触れたことで、東洋人としてのアイデンティティと洗練された着こなしが融合しました。当時撮影されたパンタロンスーツやタイトなドレス姿の写真は、今見てもトップメゾンのコレクションルックブックのような完成度を誇ります。