大阪府立市岡高校は、単なる進学校にとどまらない深い文化的バックボーンを持っています。その象徴が、高校野球界の黎明期から数多くの伝説を残してきた「硬式野球部」です。帽子に刻まれた「三本の白い線」は市岡野球部の伝統のエンブレムとして全国の高校野球ファンに広く知られています。春のセンバツ大会および夏の全国選手権大会に計20回以上の出場歴を誇り、第1回センバツ大会(1924年)の出場校でもある市岡高校は、高校野球の草創期を築き上げたパイオニア的存在です。
文武両道を地で行く教育環境からは、政財界、法曹界、学術界、芸術界にいたるまで多彩な出身有名人が誕生しています。文学界では『シャーロック・ホームズ』シリーズの翻訳者として名高い延原謙や、日本SF界の巨匠である筒井康隆(中退後に他校編入)が市岡の門をくぐりました。また、元プロ野球選手の選手・指導者や、報道各社で活躍するジャーナリスト、法曹関係者を数多く輩出している事実は、生徒たちが自由な空気の中でそれぞれの天分を伸ばしてきた証左です。