ネット上の旅行コミュニティやSNSで頻繁に交わされるのが、「函館の空港バスでSuicaが使えなくて焦った」という声です。この問題の背景には、運行事業者の違いによる複雑な決済インフラのねじれがあります。函館空港連絡バスSuica対応の真相を明かすと、旅行者が最も多く利用する函館帝産バス運行の連絡バスは、2026年現在もSuica、PASMO、Kitacaなどの全国相互利用交通系ICカードに対応していません。
函館帝産バス運賃支払い方法の基本原則は以下の通りです。
- 現金払い:降車時に運賃箱へ現金を投入(車内両替機は千円札のみ対応)。
- 自動券売機での乗車券購入:函館空港到着ロビー内の専用自動券売機で事前に紙の乗車券を購入(タッチ決済や一部QRコード決済対応機も順次導入されているが、ICカードタッチ乗車とは異なる)。
- 大人運賃:片道500円(小人250円)。
一方、「函館ではSuicaが使えるはずだ」と誤認される理由は、市内の路面電車(函館市電)や一般路線バスを運行する「函館バス」が、交通系ICカード「ICAS nimoca(イカスニモカ)」を導入し、全国相互利用サービスに参加しているためです。同じバスターミナルに発着していても、「函館バス(路線バス)=Suica対応」、「函館帝産バス(連絡バス)=Suica非対応」という決定的な差異が存在します。
空港の到着ゲートを出てそのままバスに飛び乗り、函館駅前で降りる段になって「Suicaがタッチできない」と気づき、財布から小銭を探して降車口を塞いでしまう光景は日常茶飯事です。空港連絡バスを利用する際は、到着ロビーの券売機でチケットを事前購入するか、あらかじめ手元に500円硬貨や千円札を用意しておくことが鉄則です。