産業界がZ世代を注視する理由は、彼らが次世代の消費の担い手であると同時に、これまでの常識を覆す新しい行動様式を社会全体へ波及させている点にあります。
その筆頭が「タイパ志向(タイムパフォーマンス志向)」です。膨大な情報が流れるSNS環境に生きるZ世代にとって、時間は有限かつ最も貴重な資源です。動画の倍速視聴やショート動画による要点把握、音楽のイントロスキップなどは単なる効率化ではなく、「限られた時間の中で最大の満足感を得るための生存戦略」といえます。
消費行動においても、ブランドネームを鵜呑みにせず、複数のSNSで一般ユーザーの口コミやリアルな動画検証を徹底的にリサーチします。いわゆる「失敗したくない消費」が根底にあり、本当に共感できるモノや「推し活」には惜しみなく投資する一方で、日常品や関心の薄い領域ではフリマアプリや格安サブスクを活用して支出を切り詰める、極めてメリハリの効いた購買姿勢を見せています。