クロスミッションとは?加速が劇的向上する仕組みと後悔の盲点を暴く

クロスミッションとは?加速が劇的向上する仕組みと後悔の盲点を暴く

クロスミッションとは?加速が劇的向上する仕組みと後悔の盲点を暴くについて押さえておきたい 事実を分かりやすい構成で解説いたします。

クロスミッションとは、正式には「クロスレシオトランスミッション(Close-ratio transmission)」と呼ばれ、変速機内の隣り合うギア同士のギア比(減速比)の間隔が近接(クロス)しているトランスミッションを指します。自動車のトランスミッションは、歯数の異なるギアを組み合わせることでエンジンの回転数とトルクをタイヤへ効率よく伝達していますが、その減速比の設定思想が市販車の標準状態とは根本から異なります。

自動車メーカーが量産車に採用する「ノーマルミッション(ワイドレシオ)」は、幅広い用途での扱いやすさを重視して設計されています。発進時の力強さを確保するために1速を低速(ローギアード)に設定しつつ、高速道路での静粛性や低燃費を両立させるために最上段のギアを高速(ハイギアード)に設定しています。その結果、1速から2速、2速から3速へとシフトアップした際に、エンジン回転数が大きく落ち込む(ドロップする)特性を持ちます。

これに対し、クロスミッションは各ギアの段差(ステップ比)を可能な限り狭めています。シフトアップを行ってもエンジン回転数がほとんど落ちず、常に最も力強い駆動力を発揮できる回転域、いわゆるパワーバンドの維持と加速向上理由がここに直結しています。例えば、最大トルクを発生する5,500〜7,500rpmの狭い領域を、ギアを変えても外さずに走り続けることが可能になります。エンジン本体の馬力を引き上げるのではなく、発生した出力を一切無駄にせず路面へ伝え続けることこそが、ノーマルミッションとの決定的な違いです。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。